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いのちのおはなし

ボーナスが出たので、両親にお寿司をご馳走してきました
喜んでもらえて、うれしい
一つ一つのことが、本当にうれしい今日この頃


実家でみかんの収穫やらを手伝いながら
その合間に、佐世保の事件のことを考えていた

私と歳が近い水泳コーチの女性が命を落としたことに
すごく胸がいたかった

『いのちのおはなし』日野原重明
先週の道徳の時間に教材として使った絵本

「命って何だと思う?」

「心臓のことだと思う。」
「いろんなこと考えるのが僕だから、頭かな。」
「オレは体だと思うな。野球思いっきりやってるからそう思う。」

「みんなはこれのどれかだと思うの?」

「うーん。おれはね、うまく言えないんだけど、どこにあるかとかじゃなくて、
もういいや!わかんなくなってきた。」

「いいよいいよ、言ってみてよ。」

「うんとね、おれはね、命って、生きてる!って感じなんだよ。
生きているということが、命って感じなんだと思うの。」

そんな話をしながら、読み聞かせ風にすすめていった

途中、絵本の中の日野原先生がしたように
私も聴診器を子どもたちに渡して、
二人一組で聴診器を友だちの胸に当てて
そっと友だちの心臓の音に耳を澄ました

神妙な子どもたちの顔がパッと変わって
「聞こえたよ!おまえの心臓動いてる音がする!」
なんて、口々に話す
「頭も音するよ!」
「体からも聴こえるよ!」
「首からも聴こえたよ!」

そうして、子どもたちにもう一度聞いた

「命って何なんだろうね。」

「やっぱり心臓だと思うな。」

日野原重明先生は、命は時間だと言う

生きているその時間が、命なのだと

そこの部分を読んだとき
さっき悩んでなかなか言葉にできなかった子が

「あっ!それかも!なんだかすごくわかる気がするよ!」
と声を上げた

ぽかんとしてる子もたくさん

日野原先生は、心臓は体を動かすモーターに過ぎない
生きている時間、そしてその時間をどのように使うか
それが生きるということで
時間を使うということは、命を使うということなんだと
私は思うのです
そうして、心臓は、未来に向かって打ち続けているのです

と書いていた

「みんなはどんな風に時間を使ってるの?」

「勉強かな?」
「私は遊び!」
「野球野球!」
「じゃあ先生は?」

思いがけない振りで戸惑ったけど

「先生ね。先生はいろんなことに命を使ってるけど
今一番たくさん命を使ってるのは、みんなにかな。」

「おぉ。」
「確かに。」

「でも、みんなのこと大好きだし、
この命の使い方にしてよかったなって思うよ。」

みんなで、今の自分の命の使い方を
10年後の自分に手紙を書くつもりで書いて
授業は終わった

教師という仕事は、やっぱり命がけで子どもを守ろうと
してしまうだろうと思った

佐世保の水泳コーチの女性もそうだったのかなと思った

守ろうとした子どもに使った命は、
またその子の命として、流れていくことを考えることで
教え子に「さようなら」を言えなかったひとりの「教師」の命を
想いたいと思った
by fookee | 2007-12-16 23:12
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日記です。
by fookee